3か月先のお金を見ることの重要性 ― 商工会セミナーのご報告

商工会での資金繰りセミナーの様子

先日、地元の飯綾商工会にて「未来の資金繰り」をテーマにセミナー講師を務めました。テーマが少し固いこともあって、当日は少人数での開催でした。そのぶん、参加者のみなさんと近い距離でやり取りができる、濃い時間になりました。

儲かっているときは見る、苦しいときは見たくない

セミナーでは、会社員時代に経理を担当していた頃の失敗や反省に加えて、独立後の自分の話もしました。実は独立してからしばらくは、自社のお金の動きを見るのが怖くて、目を背けていた時期があります。

人は、儲かっているときは残高が増えるのが楽しくて、言われなくても通帳を見ます。ところが調子が悪くなると、とたんに見たくなくなる。

本当は、そのときこそ見ないといけないんですが……。

経営者のみなさんの相談に乗る立場になった今でも、この心理はとてもよくわかります。だからこそ「気合いで見る」のではなく、自然と見えるようにする仕組みが必要だと考えています。

なぜ「3か月先」なのか

資金繰りの問題は、たいてい「突然」やってきたように見えます。でも実際には、支払いの多くは事前にわかっています。

セミナーのワークでは、ふだんの仕入や給料とは別の「たまに来る大きな支払い」とその時期を書き出してもらいました。例えば、

  • 税金の中間納付・予定納税
  • 固定資産税・自動車税
  • 賞与・退職金
  • 機械・車両・パソコンの買い替え、設備の修繕
  • 保険料、ソフトの利用料、年会費 など

どれも「知っていたはずなのに、気づいたら目の前に来ていた」という支払いです。

3か月先まで並べておけば、資金が足りなくなりそうなときに、入金の前倒しや支払いの調整、金融機関への早めの相談など、打てる手がまだ残っています。1か月を切ってから気づくと、選べる手はぐっと減ってしまいます。

転ばぬ先の杖は、調子がいいうちに

資金繰り表というと難しく聞こえますが、最初は完璧でなくて大丈夫です。まずは「3か月先に、いつ、いくら出ていくか」を並べるところから始めてみてください。

そして大事なのは、調子がいいうちにこの仕組みを作っておくことです。苦しくなってからでは、見ること自体がつらくなってしまうからです。

伝えたいことを、どう届けるか

私自身、このテーマはとても伝えたい内容です。一方で、「行ってみよう」「聞いてみよう」と思っていただくには、テーマの切り口や伝え方にまだまだ工夫が必要だと感じました。これからも研究を続けていきます。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

「自社でも3か月先のお金を見えるようにしたい」という方は、お気軽にご相談ください。